経験談も踏まえレオポルド触診法を解説する井上氏。子宮底部を包み込むようにし胎児の向きを探る

『鍼灸師のための周産期ケア講座』 産婦人科エキスパート鍼灸師を目指して

あはき学術・教育

 7月27日に第2回『鍼灸師のための周産期ケア講座・東京Edition』が国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)で開催された。主催は女性鍼灸師フォーラム。
 同会では「鍼灸×助産プロジェクト」と銘打ち約10年に渡り、専門知識を身に付けた「産婦人科エキスパート鍼灸師」を育て、医療従事者との連携に向けた活動を行ってきた。これまでも講義とワークショップをセットにした勉強会を開催し、受講生は学んだ成果を助産師や女性関連の学会での他職者に向けた体験会や妊産婦へのアピールで発揮してきたと紹介。今回の全4回連続講座(第1回は東京都はりきゅうマッサージ師会主催の連携講座)修了後も、『第39回日本助産学会学術集会』での「鍼灸ブース」とワークショップ「鍼灸つぼ療法体験」の実施を目標に定めている。
助産師が妊婦を安全に診る必須事項を解説
 助産師で鍼灸師でもある井上律子氏(せりえ鍼灸室)は『助産師の視点で鍼灸師にも知っておいてほしいこと』のテーマで講演を行った。「超少子化時代」となり妊娠出産に関わる社会環境や政策が変化する中で、鍼灸師もそれに応じ成長する必要があると説明。これまでの同プロジェクトでの勉強会の要点や体験談を踏まえ、妊婦を安全に診るための基礎知識や注意点を教えた。
 各妊娠期のトラブルとし、 (さらに…)

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2025年8月20日号

オン資の協力金、「取り組み報告」は9月末が期限

オンライン資格確認あはき柔道整復速報ほか

 オンライン資格確認(オン資)を導入した柔整・あはき施術所が、患者等に対し、マイナンバーカードの利用を促した場合、国の推進する医療DXに協力したとして支給される協力金(5万円)について、実際に活動をしたことを報告する「専用フォーム」が7月上旬に開設されたが、このほど報告期限についても公表され、「9月30日まで」と決まった。
 協力金を受け取るためには、5月から7月までの間に、▽患者等に対してマイナ保険証の利用促進を図る声掛け、▽チラシの配付またはポスター掲示、の両方に取り組む必要があり、その後、取り組みを行ったことを証明するため、厚労省へ報告しなければならない。 (さらに…)

質疑では会場も巻き込み、鍼灸師の雇用形態や療養費問題など実務的な内容も細かに話された

第30回日本緩和医療学会学術大会 緩和医療において鍼灸の必要性を医師にアピール

あはき学術・教育ほか

 第30回日本緩和医療学会学術大会(会頭:田村恵子氏/大阪歯科大学)が7月4日、5日に福岡市内にある福岡国際会議場で開催され、がん患者における鍼灸治療についての講演や体験会が行われた。
がん患者に対する鍼灸の実際を解説
 今回初めての試みとなる日本緩和医療学会と公益社団法人全日本鍼灸学会の合同シンポジウム『緩和ケアにおけるがん患者に対する鍼灸治療の現状と今後の展望』において、緩和医療における鍼灸のメリットや課題が話された。座長を務めたのは、石木寛人氏(国立がん研究センター中央病院)と山口智氏(埼玉医科大学)。
 山下仁氏(森ノ宮医療大学)は、鍼灸は伝統療法ゆえ科学的検証は遅れていたが論文は増加傾向にあり、2024年末時点で国内の19の診療ガイドラインにおいて28の推奨に関する記載があると伝えた。肯定的な推奨は疼痛や脳卒中後の肩手症例群など18あり、病態によっては日常臨床以上に慎重な感染症対策が不可欠となる。
 鍼灸が評価されにくい理由として、無治療との差は明らかでも偽鍼は刺激による効果が出てしまい真の効果との差が検出されにくいと話した。また情報源に関し、健康情報全般はテレビやインターネットが主流なのに対し、鍼灸は医師の勧めや口コミが多いとの調査結果を示し、医師の理解を深める努力とともに、専門知識を身に付けた鍼灸師が施術する必要性を強調した。
 萩原彰人氏(国立病院機構埼玉病院)は、鍼は日英の慢性疼痛診療ガイドラインにおいて推奨されていると示し、下行性疼痛抑制系の賦活などによる鎮痛作用に優れていると説明した。緩和ケア病棟の患者に対しては、痛みに苦しむ中での侵襲刺激の敬遠や、出血傾向などから接触鍼が有用だと紹介。医師である自身が刺さない鍼に興味を持ったのは、化学療法誘発性末梢神経障害(Chemotherapy-induced peripheral neuropathy : CIPN)に対し、有害事象なく、ほとんどの被験者が大きく改善した小川恵子氏(広島大学病院漢方診療センター長)らの研究結果に驚いたからだという。小川氏の在籍する病院では鍼治療を提供し、外来では不定愁訴、がん疼痛、化学療法の副作用を、病棟では悪心、倦怠感、食欲不振、全身痛、呼吸困難など緩和ケアを中心に行っている。
 病鍼連携が望まれるが療養費の問題などがあるほか、さらなるエビデンスの構築や医学部での卒前教育、鍼灸適応の明確化など、医師と鍼灸師が顔の見えるコミュニケ―ションのもと課題に取り組むべきと訴えた。
(さらに…)

商品紹介 山正『ヒマラヤもぐさ』

商品紹介あはきほか

ネパール産のヨモギを使った点灸用もぐさ
 株式会社山正(滋賀県長浜市)が、ネパール産ヨモギを使用した点灸用の『ヒマラヤもぐさ』を今夏に新発売した。1箱30g入。
 2013年に数量限定で販売していたが、近年ネパールより乾燥ヨモギを安定的に輸入することが可能となり、定番商品として点灸用もぐさのラインナップに加えた。
 特長は、国産ヨモギと一味違う香りと風合いを持つヒマラヤ育ちのヨモギを、灸製造の老舗である同社工場で丁寧に精製している点。原料コストを抑えつつ、点灸用として高品質のもぐさを継続して提供できる環境が整ったといい、「ネパールの自然の恵みと、日本の伝統的なもぐさ製造技術が合わさって生まれた本製品を、ぜひ臨床活動に役立てほしい」と同社。
 製品に関する問い合わせは同社(0749-74-0330)へ。また、製品情報はホームページ(https://moxa.net/products/tenkyu/)より。

中央で動作の手本を見せているのが葛西氏、その左はナビゲートを務めた鋤柄誉啓氏(お灸堂)、挟んで右は奥氏

第二回医療功夫学術集会 治療家が功夫を学ぶ意義とは

あはき学術・教育ほか

「中国医学×功夫」を実践する日・中の専門家が登壇
 第二回医療功夫(いりょうカンフー)学術集会が7月13日に森ノ宮医療学園専門学校アネックス校舎(大阪市東成区)で開催された。
 代表の奥圭太氏は「体を養い鍛えていることを医療に発展させる方法を、これまで実践してきた先生に聞き、皆で考えたい」と伝えた。「現代と伝統の交流」とのコンセプトのもと、当日は匿名で参加できるラインのオープンチャットを開設し、投稿されたコメントもふまえ議論の内容を決めていく参加型の学会となった。また、学会用にChatGPTをカスタムした独自AI「シャオフーちゃん」をリリース。参加者はそれぞれの端末で武術や中医学の疑問を解決しながら講演を聞いた。
太極拳の世界王者から感覚を研ぎ澄ます方法を学ぶ
 葛西眞彦氏(易簡太極拳推手発展協会)は太極拳の型のひとつ「小太極」を、治療家の感受性の鍛錬にもなるとして教えた。足を前後に開き、手の動作とともに重心を前後にゆっくりと移動させながら、全身が連動して力まず動かせる最適解を模索する。練習を積むことで相手の力みや反応に繊細に気づくことができる「感覚センサー」を磨くことができ、治療家が患者を診る能力の向上にも応用できるという。講義は体験型で進み、参加者は体を動かしながら感覚を確かめた。
健康でないと正しく患者を診ることはできない
 李立祥氏(天津中医薬大学)は、専門としている医療と功夫の融合について (さらに…)

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本研究会は、日本で最大数の臨床実績をもつ「塩川カイロプラクティック」が主催されている内容で、現場で即活かせる”哲学×科学×技術”を総合的に学ぶ絶好の機会となります!

全柔協 R7年度 カイロ&オステ研究会OPEN